バイクを手に入れたとき、自賠責保険というものに加入されたと思います。
1年から5年の期間を選んで加入されたと思いますが、バイクを売却しようと思ったときに保険期間が残っていると、残りの期間はどうなるのか気になったことはありませんか?
この記事では、バイクの売却に伴う自賠責保険の処理について、ぜひ知っておきたいことについてご説明したいと思います。
バイク売却、そのとき自賠責保険はどうなる
公道を走っているバイクには、必ず自賠責保険がかけられているわけですが、その保険期間は1年から5年(排気量が250ccを超えるバイクの場合は最長37ヶ月)となっています。
例えば、保険期間5年で自賠責保険に加入して、2年経過した時点でバイクを売ることになったとしましょう。
すると、保険期間は3年間残っていることになります。
この残存期間については、基本的に解約して返戻金を受け取ることができます。
ただ、バイクの排気量によって少し事情が変わりますので、それぞれのケースに分けてご説明したいと思います。
250cc以下のバイクの場合
250cc以下のバイク、すなわち車検のないバイクを売却する場合、一般的には自賠責保険を解約することになります。
なぜなら、あなたから買取られたバイクが新しい買主に買われたときに、その買主が自ら期間を定めて新たに自賠責保険に加入すれば良いからです。
そして、あなたはその自賠責保険の残存期間に応じて解約返戻金を受け取ることができます。
250ccを超えるバイクの場合
排気量が250ccを超えるバイク、すなわち車検が必要なバイクを売却する場合、自賠責保険は解約せずにそのまま次の買主などに引き継がれるのが一般的です。
なぜなら、車検のあるバイクの場合、車検の期間と自賠責保険の期間は一致(あるいは自賠責保険が1ヶ月長い)しており、車検と自賠責保険はセットのようなものとみなされているからです。
あなたが250ccを超えるバイクを探しているとして、そのバイクに車検期間が残っている方がいいですよね?
そうなると、当然バイク屋も車検付きのバイクのほうが高く売りやすく、車検が残っていることをアピールします。
そして、車検とセットで自賠責保険も残っているということになるわけです。
自賠責切れのバイクは買取ってくれる?
上述のように、250ccを超えるバイクの場合、自賠責保険は車検とセットで加入しているので、車検が切れていない限り自賠責保険も切れていないということになります。
しかし、250cc以下のバイクの場合、車検がありませんので、うっかり自賠責保険が切れていたというケースが一定数存在します。
自賠責保険が切れた状態では、決して公道を走行してはいけません。
自賠責保険(共済)に加入せずに人身事故を起こすと、もともと自賠責保険(共済)から支払われる賠償金がすべて自己負担になります。たとえ任意保険に加入していても、支払われるのは自賠責保険(共済)の補償限度額を超えた金額のみです。
例えば被害者が死亡した場合、自賠責保険(共済)に加入していれば3,000万円を限度額とした保険金(共済金)が支払われ、限度額を超えた金額が任意保険から支払われますが、未加入だった場合はこの3,000万円を自分で賠償しなければいけないのです。
たとえ事故を起こさなくても、自賠責保険(共済)に未加入で運行した場合は1年以下の懲役または50万円以下の罰金、自賠責保険(共済)の証明書を所持していなかっただけでも30万円以下の罰金が科せられます。 また無保険での運転は交通違反となり違反点数6点が付され、即座に免許停止処分となります。
ところで、自賠責保険が切れているバイクは売却できるのかというのが、気になる点だと思いますが、問題なく売却することができます。
ただし、上に示したように、自賠責保険が切れている状態で公道を走行すると重い処罰が課せられますので、バイク屋まで乗っていって査定してもらうということはできません。
まして、250ccを超えるバイクの場合、自賠責保険が切れているということは車検も切れていると思われますので、自賠責切れ、車検切れという状態になります。
したがって、排気量にかかわらず、自賠責保険が切れてしまっている場合は出張買取をしている買取業者に依頼するのが便利です。
バイク自賠責、解約したらいくら返金される?
ところで、自賠責保険を解約できるケースはだいたいわかりましたが、返戻金がいくらぐらいになるかが気になるところですよね。
以下に自賠責保険の解約返戻金一覧表のリンクをご用意しました。
解約返戻金一覧表ー損保ジャパン日本興亜
こちらの自賠責保険解約返戻金一覧表にある検査対象外軽自動車というのは、排気量が125ccを超えて、250cc以下のバイク、原動機付自転車は125cc以下のバイクと思っていただいて結構です。
例えば、60ヶ月の保険期間で契約した、125ccを超えて250cc以下のバイクの自賠責保険の解約返戻金が5,000円を超えるのは、残存期間が18ヶ月、つまり1年と半年以上残っているときということになります。
同様のケースで、125cc以下のバイクで見てみると、解約返戻金を5,000円以上受け取ろうと思うと、残存期間が26ヶ月(2年と4ヶ月)以上必要です。
したがって、バイクの自賠責保険の解約返戻金にそれなりの額を期待しようと思うと、かなりの残存期間が必要ということになります。
自賠責保険、バイクを乗り換えたら?
ところで、バイクを売却してもう乗らないという場合は、自賠責保険を解約すればいいのですが、今乗っているバイクを売却した上で、売却したバイクにかけていた自賠責保険を新しいバイクに引き継ぎたいという場合はどうなるでしょう。
このように、古いバイクから新しいバイクに自賠責保険を引き継げるかというと、可能です。
古いバイクの廃車証明書と新しいバイクの標識交付証明書や軽自動車届出済証を、自賠責保険証とあわせて申請すれば、引き継ぐことができます。
この自賠責保険の引き継ぎを車両入替といいます。
手続きの場所は保険会社の窓口となっており、役所や陸運支局ではありませんので、ご注意ください。
ただし、以下に示す2つのケースでは車両入替の手続きができません。
排気量のクラスが違う場合
ご存知のとおり、自賠責保険料は排気量によって異なります。
乗り換えるバイクがお互い同じ区分のバイクならば問題ないのですが、例えば、原付きバイクにかけていた自賠責保険を250ccのバイクに引き継ぐということはできません。
保険料の異なる地域に引っ越す場合
あまり知られていないことですが、自賠責保険料は日本全国で統一されているわけではありません。
例えば、沖縄における自賠責保険料は、本州よりいくぶん安く設定されています。
その他離島でも何箇所か自賠責保険料が異なる地域が存在します。
1台目の自賠責保険をかけるときは本州に住んでいて、沖縄に引っ越してから新しいバイクを買って、自賠責保険を引き継ごうとすると、参照する保険料率表が変わってしまうので、引き継げないということになります。
バイク自賠責は売却の前に解約すべき?
バイク売却時の自賠責保険の解約に関するもう一つの疑問が、そのタイミングです。
バイクを売却する前に自賠責保険を解約したほうがいいのか、それとも後がいいのか。
基本的には、バイクの売却が済んでから自賠責保険を解約することをおすすめします。
上でもお話しましたが、バイクを売る前に自賠責保険を解約してしまうと、それ以降公道を走ることができなくなってしまいます。
出張買取を依頼すれば大丈夫ですが、他の選択肢も残しておくに越したことはありません。
それに、買取が終わるまでに、バイクに乗りたくなる、あるいは乗る必要が生じるかもしれません。
ですから、自賠責保険の解約は、バイクを売却した後が無難です。
しかし、バイクを売却した後に自賠責保険を解約することをおすすめする理由はそれだけではありません。
もう一つの理由について、次のセクションでお話したいと思います。
自賠責保険の解約には廃車手続きが必要
見出しのとおり、自賠責保険を解約しようと思ったら、事前に廃車の手続きをしなくてはいけません。
廃車の手続きをして、そこで手に入れた廃車証明書(排気量によって名称は異なりますが、要するに廃車のときにもらえる書類)が必要なのです。
そうなると平日に、125cc以下だと市区町村役場で、125ccを超えると陸運支局に行って廃車の手続きをして、さらにそこからご加入の保険会社に連絡して自賠責保険を解約…ということになります。
廃車手続きをすると、ナンバープレートを返納することになりますが、その際には保険標章(ナンバープレートに貼ってある保険期限を示す四角いステッカー)を剥がして保管しておきましょう。
自賠責を解約する際にこのステッカーが必要になるからです。ただし、このステッカーはガッチリついていることが多く、うまく剥がれなかったり、破れてしまうことも多々ありますので、そうした時は保険会社に事情を説明しましょう。
まあ、はっきり言ってめんどくさいですよね。
この『めんどくささ』が、バイクの売却後に自賠責保険を解約することをおすすめするもう一つの理由です。
でも、自賠責保険の解約に廃車証明が必要なら、売却の後でも、結局廃車の手続きをしないといけないのでは…という心配は御無用です。
めんどうな廃車手続きを避ける方法を次のセクションでご説明します。
廃車手続きは買取業者が代行してくれる
結論から言ってしまうと、バイクの廃車手続きなどという面倒なことをご自身でやっていただく必要はありません。
その解決法は、出張買取業者に買取を頼むことです。
出張買取業者の多くは廃車手続きを無料で代行してくれます。
買取の数日後に廃車証のコピーを送付してくるなどの方法をとってくれると思いますので、あなたはそれを使って保険会社に申請するだけでオッケーなんです!
バイクの売却時に自賠責保険の期間が長めに残っているならば、出張買取を依頼する際に、廃車の手続きがどうなるかも合わせて業者に確認しておきましょう。
まとめ
今回は、バイクを売却する際に自賠責保険をどのように処理すれば良いかというお話をさせていただきました。
これまでの内容をまとめると、
- 排気量が250cc以下のバイクならば基本的に解約、250ccを超えるものは次オーナーに引継ぎ
- 自賠責が切れたバイクでも買い取ってもらえる
- 自賠責を解約して戻ってくるお金は案外少ない
- 乗り換えるバイクに自賠責を引き継げるケースがある
- 自賠責の解約はバイクの売却が済んだ後がオススメ
- 自賠責の解約には廃車証明が必要
- 廃車手続きを無料で代行してくれるバイク買取業者もある
となります。
バイクの売却や処分をご検討の方、特に、京都・滋賀・大阪地域およびその近郊にお住まいの方は是非私どもバイク買取番長にお任せください。
廃車手続きの無料代行はもちろんのこと、鍵無し、不動車、書類なしのバイクも積極的に買い取らせていただきます!
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それでは、最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。