丸わかり!正しいバイクのメンテナンス費用と頻度

悩む女性

日常的にバイクに乗るにあたってメンテナンスは必須です。

とはいえ、初心者のうちはどれくらいの頻度でメンテナンスをすれば良いのかよくわからないという方も多いと思います。

また、バイクのメンテナンスにどれくらいの費用がかかるのか、不安に思われるところもあるでしょう。

この記事は、バイク初心者の方が抱きがちなそうした疑問にお答えする内容となっております。

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日々やっておきたいバイクのメンテナンス

バイクはとても楽しい乗り物ですが、扱いを間違えるとリスクが伴うのもまた事実です。

したがって、どれくらいの頻度でメンテナンスをするべきかというご質問に答えるならば、『毎日』が理想的です。

しかし、バイク屋さんでもない人がバイクを毎日メンテナンスするというのはあまり現実的ではありません。

そこで、メンテナンスというほどではないけれど、バイクに乗る前に最低これくらいはチェックしておきたいという点検について以下の記事でご説明しておりますので、ぜひご参照ください。

最初は面倒に思われるかもしれませんが慣れれば3分もかかりませんし、これだけで事故やトラブルの可能性を下げられるのなら、やる価値があると思われます。

それに加えて、毎日バイクの様子を観察することで、少しの変化にも気付けるようになりますし、自分のバイクの構造やパーツの構成なども把握できるようになってきます。

そのようにして、自分が乗っているバイクについて『知る』ことが非常に重要なのです。

法定点検

バイクのメンテナンスについて調べていると、法定12ヶ月点検という言葉を目にしたことがあるかと思います。

法定という言葉通り、12ヶ月ごとに実施することが法律で定められている点検です。

法定12ヶ月点検の結果を記した点検整備記録簿は、車検の際に他の必要書類とともに提出することになります(実際は車検直前に行うので24ヶ月点検ですが)。

では、車検を受ける義務のない排気量が250cc以下のバイクには12ヶ月点検を実施する義務はないのでしょうか?

結論から言ってしまうと、250cc以下のバイクは12ヶ月点検を実施する法律的な義務はありません。

しかし、これはあくまで『法律的な』義務がないという話であって、公道を高速で走行するバイクに乗るからには、排気量に関係なく12ヶ月点検を実施したほうが良いのは当然です。

バイクの不備に気づかずに運転し続ければ、その運転者自身はもちろんのこと、周囲の人にも被害を及ぼしてしまいかねませんからね。

法定点検の費用

では、法定点検の費用はいくらぐらいかかるのでしょうか。

たとえば、皆さんご存知のレッドバロンで法定点検をやってもらうと以下のようになります。

レッドバロン オイル交換費用

あなたが250ccの国産バイクに乗っているならば、12ヶ月点検の費用は8,310円ということになります。

ちなみに、比較として2りんかんだと以下のようになります。

2りんかん オイル交換費用

250ccのノンカウル(カウルがないネイキッドやアメリカンなど)で、12,960円ですから、レッドバロンよりは割高ですね。

どちらにしても、上に示した費用はあくまで点検の代金であり、不備が見つかって部品交換が必要となれば、その部品代と取付工賃が上乗せされることになります。

法定点検は自分でできる?

上でバイクの法定点検にかかるおおよその費用をご紹介しましたが、なかには法定点検が自分でできないのかとお考えになった方もいらっしゃるでしょう。

結論としては、バイクの法定点検をユーザー自身で実施することは可能です。

では、ユーザーがバイクの法定点検をする場合、どのようにすればよいかというと、『点検整備記録簿(二輪自動車・別表第7)』というものがありますので、そこにある項目を順を追って点検していけばオッケーです。

点検整備記録簿には決まった様式があるわけではなく、自作でも良いことから、インターネットで検索すればダウンロードできるものがたくさん見つかります。

参考:二輪点検整備記録簿・別表第7

ただし、平成27年7月に点検整備記録簿について改正があったので、その改正に対応したものをお探しください。

項目によっては自分では難しい部分もあるかもしれませんが、少しづつ手を付けていくことで、ここまではできる、ここからはできないというラインを知っておくことも重要です。

自分で点検をして不備を見つけた場合、部品交換も自分でできれば点検・整備費用が浮きますし、もし無理ならば交換だけバイク屋などに頼んだとしても点検費用は浮くことになります。

しかし、費用の問題より大事なのは、自分のバイクを自分である程度は点検・整備できるということです。

トラブルがあればバイク屋に修理に出せばいいのでは、と思われるかもしれませんが、そうはいかないケースもあります。

たとえば、ツーリングで人里離れた山の中を走っていて、なんらかのトラブルでバイクが止まってしまったとしましょう。

ロードサービスを呼んでも良いのですが、来てくれるまで結構時間がかかることってありますよね。

そんなとき、自分のバイクのことをよく知っていれば、トラブルの原因となっている箇所に見当をつけることができ、案外簡単に修理できる可能性もあります。

ですから、できる範囲で良いので、法定点検をご自身でやってみることをおすすめします。

その他のバイクメンテナンス

ここまではバイクの法定点検を中心にご説明してきましたが、ここからはバイクの維持に不可欠な消耗品の交換についてご説明していきます。

オイル交換

バイクのメンテナンスといえばコレ!という代表格がオイル交換です。

もう新車のバイクでは発売されていない2ストロークのバイクの場合は、走行に伴ってエンジンオイルも減っていくので、そのたびに注ぎ足していくだけでオッケーです。

しかし、4ストロークのバイクの場合は基本的にエンジンオイルは減らないので(少しづつ減っていきますが)、古いオイルを抜いて、新しいオイルに交換する必要があります。

これがいわゆるオイル交換ですね。

では、4ストロークのバイクのオイル交換の頻度はどれくらいでしょうか。

これは車種や乗り方によっても異なってくるのですが、よほど極端な乗り方をしない限りは半年に一度と覚えておけば差し支えないでしょう。

オイル交換にかかる費用ですが、たとえば、オイル容量が2LのバイクにワコーズのPRO STAGE Sを2りんかんで入れてもらった場合、

194円(0.1Lあたり)✕20+1,080円(工賃)=4,960円

となります。

自分でやれば工賃の1,080円は節約できるわけですが、オイル交換をするにはいくつか道具が必要です。

ドレンワッシャー:約50円
廃油処理箱:約250円
オイルジョッキ:1,000円前後
メガネレンチなど:1,000円前後

ドレンワッシャーはドレンボルトに使用するワッシャーで、ドレンボルトを密着させ、オイル漏れを防ぐものです。

ドレンワッシャーはオイル交換ごとに交換するのが原則です。

ちなみに、銅製のドレンワッシャーを使用すると鉄やステンレスよりも柔らかく密着度が向上するのでおすすめです。

廃油処理箱は古いオイルを入れて処理するための箱です。

処理に困る廃油ですが、廃油処理箱に入れることで基本的には燃えるゴミとして捨てることができるようになります(自治体によって対応が異なりますので、お住まいの自治体のゴミ区分をお調べください)。

オイルジョッキは新しいオイルをエンジンに注ぎ入れるためのプラスチックのジョッキです。

オイル缶から直接エンジンにオイルを注ぐことは、缶の形状的にほぼ不可能です。

最後のメガネレンチは、ドレンボルトを外すために使用します。

自分でオイル交換をする場合の費用は合計で6,180円になりますが、オイルジャーとメガネレンチは今後も継続使用できるので、都度かかる費用としてはオイル、ドレンワッシャーと廃油処理箱で4,180円ほどとなります。

オイルエレメント(オイルフィルター)交換

オイル交換をバイク用品店などで頼むと、「オイルエレメントはどうなさいますか」と聞かれることがあります。

というか、ほぼ聞かれます。

オイルエレメントというのは、オイルのためのフィルターで、エンジンオイルに含まれる汚れやゴミなどを取り除いてくれる働き者です。

オイルエレメントの交換頻度はオイル交換2回につき1回で良いと思います。

オイル交換が半年に1回ですから、オイルエレメント交換は1年に1回でわかりやすいですね。

オイルエレメント自体の価格はおよそ1,000円前後です。

お店で取り付けてもらう工賃は、例えば2りんかんですとオイル交換と併せて1,620円です。

ちなみに、オイルエレメントの交換を自分で行う場合はフィルターレンチという工具が必要となり、1,000円もあれば標準的なものが購入できます。

エアフィルター交換

バイクのエンジンは霧状になったガソリンとともに空気を吸っています。

その空気にホコリなどが混じっていないクリーンな状態を保ってくれるのがエアフィルターです。

しかし、時間の経過とともにエアフィルターが目づまりしてしまい、そのまま放置しているとバイクのエンジンがいわば酸欠のような状態になり、エンジントラブルの原因となってしまいます。

エアフィルターはバイク用品店などで1,000円から2,000円程度で購入でき、古いエアフィルターを外して新しいのをつけるだけと作業も簡単なので、一度自分でやってみるとバイクの構造に対する理解が深まって良いでしょう。

ちなみにエアフィルターの交換頻度は、一般的に10,000km走行ごとと言われています。

再び2りんかんを例に、お店でやってもらう際の工賃を参考までに示しておくと、持ち込みで3,240円、2りんかんでエアフィルターを購入すると1,640円となっております。

1年間でバイクのメンテナンスにかかる費用

上記でご紹介したオイル・オイルエレメント・エアフィルターの交換で年間にいくらかかるか概算してみますと、

オイル交換✕2+オイルエレメント交換✕1+エアフィルター交換✕1で、およそ11,000円程度となります。

もちろんバイクの乗り方によっては頻度はより高くなる可能性がありますし、この他にもタイヤ、チェーン、スプロケットなどを交換する必要が出てくる可能性もあります。

ですから、定期的にかかるメンテナンス費用として年間11,000円程度を見ておき、他はその都度スポットで交換していくと考えておくと良いでしょう。

まとめ

バイクのメンテナンスにかかる費用やその頻度について見てきましたが、ここまでの内容をまとめますと以下のようになります。

  • バイクのメンテナンスは日々行うべき
  • 250cc以下のバイクは法定点検の義務はないが、自主的に行うべき
  • バイクの法定点検をお店でやってもらうと10,000円ていどかかる
  • バイクの法定点検は自分でもできる
  • オイル・オイルエレメント・エアフィルターの交換はできれば自分でやったほうが良い
  • 定期的にかかるバイクのメンテナンス費用は年間約11,000円

他にもいろいろと交換などしなくてはいけない部分はありますが、日々の点検とオイル・オイルエレメント・エアフィルターの交換時期は最低限意識しておきましょう。

バイクに乗るたびに基本的な点検をして注意していれば、その他の不具合などにも自然と気付けるようになっていくと思います。

バイクに乗るみなさんが、安全で快適なバイクライフを楽しまれることを願っております。

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