カワサキのZRX400はゼファーと並んでカワサキを代表するネイキッドバイクです。
ZRXシリーズにはZRX1100やZRX1200Rもありますが、最初にリリースされたのは400ccのモデルで、400ccのものの名称は正式には『ZRX』となっており、400はつきません。
しかし、大排気量モデルと紛らわしいので、この記事では『ZRX400』と表記させて頂きます。
カワサキの大ヒットモデルであるゼファーに遅れること5年、1994年にZRXは市場に送り出されました。
空冷でセンチメンタルなゼファーに対し、水冷でスポーティーなZRXという住み分けはセールスの結果を見ると大成功だったと言えるでしょう。
というわけで、今回はそんなZRX400の買取相場について書きたいと思います。
ZRX400の買取実績
それでは、これまでに当店が買い取らせて頂いたZRX400の買取実績に基づいた、買取相場一覧表をご覧いただきます。
表には車種名(型式)、年式、走行距離、買取価格が項目として示されております。
ちなみに、これまでの買取金額の上位から順に15位までを掲載しております。
それでは、ZRX400の買取実績一覧表をご覧ください。
順位 | 車種名 | 年式(初年度登録) | 走行距離 | 買取価格 |
---|---|---|---|---|
1 | ZRX400(ZR400E) | 平成20年 | 21,375km | 736,000円 |
2 | ZRX400(ZR400E) | 平成10年 | 5,349km | 564,000円 |
3 | ZRX400(ZR400E) | 平成20年 | 33,479km | 452,000円 |
4 | ZRX400(ZR400E) | 平成19年 | 20,541km(*) | 452,000円 |
5 | ZRX400(ZR400E) | 平成6年 | 5,190km(*) | 414,000円 |
6 | ZRX400(ZR400E) | 平成11年 | 22,861km(*) | 384,000円 |
7 | ZRX400(ZR400E) | 平成18年 | 22,337km | 384,000円 |
8 | ZRX400(ZR400E) | 平成19年 | 30,648km | 382,000円 |
9 | ZRX400(ZR400E) | 平成10年 | 54,292km | 368,000円 |
10 | ZRX400(ZR400E) | 平成9年 | 29,594km(*) | 368,000円 |
11 | ZRX400(ZR400E) | 平成6年 | 34,142km(*) | 364,000円 |
12 | ZRX400(ZR400E) | 平成9年 | 29,454km(*) | 348,000円 |
13 | ZRX400(ZR400E) | 平成6年 | 7,399km(*) | 342,000円 |
14 | ZRX400(ZR400E) | 平成7年 | 24,036km(*) | 340,000円 |
15 | ZRX400(ZR400E) | 平成7年 | 40,378km | 338,000円 |
※表中の価格は全て税込表示です
※走行距離末尾の(*)はメーター交換などにより、正確な走行距離が不明な車両を表しています。
ZRX400買取の傾向と対策
では、上記の買取価格一覧表からわかるいくつかのことを述べていきたいと思います。
まずは、年式について見てみましょう。
ZRX400は平成6年から平成20年まで生産されておりました。
一般的にいって、バイクは年式が新しいほど状態も良く、高額買取になりがちです。
それを踏まえて上の表を見ると、どれもが高年式というわけではないということがお分かりになるかと思います。
とはいえ、平成18年式から20年式の高年式モデルは上位の方、平成一桁台のものは下位の方に偏っている傾向は見られます。
特に1位のものは、走行距離こそ2万キロを超えていますが、年式は最終年度、状態も非常に良かったということで、唯一ダントツの70万円代をマークしていることに注目したいところです。
逆に2位のものは、平成10年式と比較的年式が古くなっていますが、走行距離が5,000㎞台と驚異的な低走行であり、それが実走距離であることを裏付けるに十分な外装の美しさを保っていました。
その結果、こちらも唯一の50万円台となりました。
したがって、50万円台以上はいわば特異値であり、あくまで「そういうこともないことはない」程度に捉えておいた方が現実的でしょう。
では、3位から15位を見ていきますと、どれも走行距離は結構なものですが、15位の平成7年式、走行距離40,000㎞オーバーでも338,000円となっており、ZRX400の人気ぶりを物語っています。
バイクの買取価格の目安となる最も一般的な指標である、走行距離があまり参考にならないとすれば、ZRX400の査定額を検討する際、何を見れば良いのでしょうか。
それは、バイクそのものの状態です。
特に、エンジンと外装の状態が重要です。
旧車バイクのマーケットですと、そもそも旧車ですから年式が古いことは当然ですし、それだけの年数使用されているので、走行距離が長いのも避けがたいことです。
そうなってくると、旧車系のバイクはエンジンに異音はないか、外装は純正か、キズ・ワレ等はないかというコンディションそのものが見られるわけです。
ZRX400は旧車というには新しめですが、40年以上前のバイクが高騰しているせいか、20〜30年前あたりのバイクが、いわば旧車予備軍バイクと言った感じでお値段が上がってきております。
その辺りのバイクをお持ちの方は(その年代のすべてのバイクが該当するというわけではありませんが、もちろん)、是非日頃からのメンテナンスをなさって、愛車のコンディションを維持しておかれることをお勧めします。
ZRX400の歴史と魅力
1994年にバイク市場に颯爽とその姿を現したカワサキZRX400。
そのデザインは、誰の目にも明らかなレベルでKZ1000Rをイメージしたものです。
KZ1000Rと聞くと「ん?どんなバイク?」となる方もいらっしゃるかと思いますが、ローソンレプリカという言い方をすれば「ああ、あれね」となるんじゃないでしょうか。
ライムグリーンのKZ1000Rといえばカワサキ好きにとってはもはやレジェンドですから、それを模したバイクが売れないわけがありません。
ZRX400に採用されたエンジンはZZR400系のものです。
ZZR400といえば非常に善良な(?)イメージのバイクですので、ちょっとやんちゃなZRX400にそのエンジンが乗っかっているというのは面白いものですね(別に面白くないか)。
デザインベースとなったKZ1000Rがローソン様のバイクですから、当然ZRXもスポーティーな役割を担うことになります。
そこで、冒頭でも述べましたが、空冷のゼファーと水冷のZRXという棲み分けになったんですね。
このように、レース始まりの歴史をルーツにもつZRXですが、そのスポーティーさがより顕著に現れているのは1100や1200など大排気量モデルの方です。
ZRX400の発売から2年後、ZRX1100がリリースされましたが、そのデザインは明らかに攻める気満々のものでした。
ZRX1100の全体的に前につんのめったようなラインと、はねあげられたテールは、ネイキッドであっても走り重視であることを全身で表現していました。
そして特筆すべきはそのホイールベースの短さです。
ZRX400のホイールベースが1450mmで、ZRX1100の方は1450mm、そう、なんと同じ長さなんですね。
なので、1100という大排気量でありながら非常にコーナリングが得意なバイクなのです。
とはいえ、個人的にはZRX400を真横から見たときのどっしりと構えた雰囲気が(特にタンク下のストレートなライン)がとても好きです。
まとめ
この記事では、カワサキのZRX400の買取相場とその傾向と対策、およびZRX400の歴史と魅力についてお話しさせていただきました。
ここまでの内容をまとめると
- ZRX400の買取価格は高値だと40万円前後である
- ZRX400は年式が古く、走行多めの車両でも高額買取のチャンスあり
- ZRX400の買取価格の決めては車両の状態そのもの
- ZRX400はローソンレプリカをモデルとした、走りを意識したバイク
- ZRX400は400ccの割にはどっしりとした車格が魅力
ということになります。
ちなみに、当店バイク買取番長はZRX400の買取で他店に負けない高額査定をさせていただいております。
京都・滋賀およびその近郊にお住まいで、ZRX400の売却を検討されている方は(もちろんその他の車種も大歓迎です)お気軽にお問い合わせください。
それでは、最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。