「バイクに一日だけ乗りたいけれど、入れる保険はあるのかな?」
このように考えている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、一日だけ入れるバイク保険はありません!
では、短期間だけバイクに乗る場合はどうすればいいのでしょうか?
この記事では、
- なぜ一日だけのバイク保険がないのか?
- 一日だけバイクに乗る際の代替手段とは?
- 自賠責保険と任意保険の違い
- バイク保険を選ぶ際のポイント
などについて詳しく解説します。
短期間でも安心してバイクを楽しみたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
バイクの1日保険はない!
バイクの1日保険はありません。
自動車には1日だけ加入できる保険がありますが、バイクには1日保険がないのが現状です。
しかし、免許を取ったばかりの人や、家族や友人のバイクを借りるときなど、「短期間だけ保険に入りたい」と思うこともありますよね。
短期間だけでも安心して乗るためには、ほかの方法を考える必要があります。
この記事では、1日バイク保険がない理由や、代替方法についても詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
1日バイク保険がない理由
バイクの1日保険がないのは、事故のリスクが高いためです。
バイクは体がむき出しの状態で走るため、万が一の事故では大きなケガにつながることが少なくありません。
一方で、自動車には1日だけ加入できる保険があります。
車体がドライバーを守るため、事故の被害を抑えやすいからです。
しかし、バイクはそうはいきません。
転倒や衝突の衝撃を直接受けることが多く、ヘルメット以外に身を守るものがないため、事故が起きたときのリスクは高くなります。
そのため、短期間の加入者が増えれば、その分、保険金の支払いリスクも上がります。
結果として、1日単位の保険を提供するのが難しくなっているのです。
短期間だけバイクに乗る場合は、ほかの補償手段を検討しましょう。
【目的別】1日バイク保険以外の方法を6つ紹介
「1日だけバイクに乗りたいけれど、どうすればいいのだろう?」と悩む方もいるかもしれません。
そこで、目的別に1日バイク保険の代わりとなる6つの方法を紹介します。
- 所有しているバイクに1日だけ乗る場合
- 他人のバイクを1日だけ借りる場合
- バイクを所有していない場合
それぞれのメリット・デメリットについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
所有しているバイクに1日だけ乗る場合
任意保険に加入していない所有バイクに、1日だけ補償を付帯する方法を紹介します。
- ファミリーバイク特約を活用する(125cc以下)
- 任意保険を短期間だけ加入し、すぐに解約する
ファミリーバイク特約を活用する(125cc以下)
125cc以下のバイクに1日だけ乗る場合は、ファミリーバイク特約が便利です。
ファミリーバイク特約は、自動車保険に追加できるオプション(特約)です。
特約の対象は、契約者本人だけでなく、その配偶者や同居の親族、未婚の別居の子どもまで含まれます。
家族の誰かが特約を付帯していれば、複数のバイクでも補償を受けられます。
さらに、ファミリーバイク特約を利用して保険金を請求しても、自動車保険の等級は下がりません。
そのため、翌年の保険料が上がる心配もなく、安心して利用できます。
バイクの所有者の了承なしに運転した場合は補償の対象外となるため、注意が必要です。
任意保険を短期間だけ加入し、すぐに解約する
所有しているバイクに短期間だけ乗る場合、任意保険に加入し、すぐに解約する方法もあります。
途中で解約すれば、未経過分の保険料が返金されるため、一時的な利用には便利です。
ただし、この方法には注意点もあります。
- 「年払」の場合、解約返戻金は短期率で計算されるため、月割で計算した場合よりも返戻金が少なくなる
- 「月払」であれば未経過分の支払いは不要だが、最低1カ月分の保険料がかかる
- 月払いは年払いよりも保険料が割高になることが一般的
- 途中解約を繰り返すため、等級が上がらない
この方法を選ぶ場合は、長期的な保険料の割引が受けられない点に注意して契約しましょう。
参考:自動車保険の解約。途中解約のデメリットや解約返戻金|チューリッヒ保険会社
他人のバイクを1日だけ借りる場合
友人や家族のバイクを1日だけ借りる場合、どのように保険を契約すればよいのでしょうか。
他人のバイクを短期間利用する際の補償方法を2つ紹介します。
- ドライバー保険を利用する
- 他車運転特約を利用する
ドライバー保険を利用する
他人のバイクを1日だけ借りる場合は、ドライバー保険を利用する方法があります。
ドライバー保険はバイクを所有していない人向けの保険です。
友人やレンタルショップから借りたバイクでも補償を受けられます。
契約期間は1年が一般的ですが、期間内であれば複数のバイクに乗ることが可能です。
ただし、本人や配偶者、同居の家族が所有するバイクには適用されないため、事前に条件を確認しておきましょう。
バイクを所有していないものの、頻繁に借りる機会がある人は加入を検討してみてください。
他車運転特約を利用する
他人のバイクを借りた際、他車運転特約を利用する方法もあります。
他車運転特約とは、バイク保険に対人・対物賠償責任保険をセットで契約している場合に付帯できる特約です。
他車運転特約は、自動付帯されていることが一般的です。
借りたバイクの保険に優先して補償が適用されます。
バイク保険にこの特約を付帯していれば、友人や遠方の家族から借りたバイクでも、万が一の事故に備えられます。
他車運転特約の大きなメリットは、事故を起こしてもバイク所有者の保険に影響がないことです。
所有者が加入しているバイク保険の等級が下がる心配がないため、気兼ねなくバイクを借りられます。
ただし、利用する際にはいくつか注意点があります。
- 同居する家族や配偶者から借りたバイクは補償対象外
- 仕事で借りたバイクは補償対象外
- バイク保険に加入していないと利用できない特約であるため、未加入の方には向いていない
注意点を理解したうえで、バイクを借りる機会がある場合は、事前に特約の有無を確認しておきましょう。
バイクを所有していない場合
バイクを所有していなくても、1日だけ乗りたい場合があるかもしれません。
その場合は、以下の方法を検討してみましょう。
- レンタルバイクを利用する
- サブスクやリースを利用する
レンタルバイクを利用する
バイクを所有していなくても、レンタルバイクを利用すれば1日だけ気軽に乗ることができます。
多くのレンタルショップでは、基本料金に任意保険が含まれているため、安心して乗車できます。
レンタルバイクのメリットは、手続きがシンプルで、必要なときにすぐ借りられることです。
1日だけ乗りたい場合でも、自分で保険に入る必要がありません。
「たまにしか乗らない」「維持費をかけたくない」と考えている方は、レンタルバイクを利用してみませんか。
サブスクやリースを利用する
バイクを所有せずに短期間だけ利用したい場合は、サブスクリプションやリースを活用する方法があります。
一定期間、決まった料金でバイクを借りられるため、購入するより手軽です。
サブスクは、契約期間内であれば自由にバイクを使うことができ、必要がなくなれば解約できます。
一方、リースは長期契約が前提となり、契約満了後に買取できるプランもあります。
どちらも任意保険やメンテナンス費用が含まれることが多く、手間をかけずにバイクを楽しめます。
バイク保険は必要?補償内容を詳しく解説
バイク保険には「自賠責保険」と「任意保険」の2種類があり、それぞれ補償範囲や加入の義務が異なります。
バイクに乗るなら、任意保険に加入しておくと安心です。
バイク事故は自動車事故に比べて重傷や死亡のリスクが高く、バイク乗車中の致死率は「自動車の約4倍」ともいわれています。
- バイクは体がむき出しの状態で運転するため、衝突の衝撃を直接受けやすい
- バイクは視認性が低く、車線変更時や交差点での事故リスクも高い
自賠責保険(強制保険)だけでは補償の範囲が限られており、万が一の事故ですべてをカバーすることはできません。
万が一に備え、しっかりと保険に加入しておきましょう。
ここからは、自賠責保険と任意保険の補償内容の違いについて詳しく解説します。
自賠責保険と任意保険の違い
自賠責保険と任意保険では、補償範囲が大きく異なります。
それぞれの補償内容について、詳しく解説します。
項目 | 自賠責保険 | 任意保険 |
加入義務 | あり(強制) | なし(任意) |
補償対象 | 対人(相手のみ) | 対人・対物・自分・同乗者 |
補償上限 | 定額(最大3,000万円) | 無制限も選択可 |
物損補償 | なし | あり |
平均保険料 | 排気量で異なる | 内容により変動(等級制) |
オプション・特約 | なし | 弁護士費用補償やレンタカー費用特約の追加が可能 |
事故の補償を考えると、自賠責保険だけでは不十分です。
特に死亡事故や高額な賠償が発生した場合、自賠責の補償だけではカバーしきれない可能性があります。
万が一のリスクに備えて、任意保険と併用すると安心です。
任意保険で補償される主な内容
任意保険に加入すると、自賠責保険ではカバーできない幅広いリスクに備えることができます。
主な補償は、以下の3つに分かれます。
- 賠償責任保険
- 傷害保険
- 車両保険
それぞれについて、詳しく解説します。
任意保険で補償される主な内容
補償の種類 | 補償内容(概要) |
対人賠償責任保険 | 相手方のケガや死亡に対する損害賠償を補償 |
対物賠償責任保険 | 相手の車・建物・物品などを壊してしまった際の損害賠償を補償 |
人身傷害保険 | 事故によって生じた運転者や同乗者のケガ・死亡を実損額で補償(過失割合に関係なく補償) |
搭乗者傷害保険 | 運転者や同乗者のケガ・死亡に対して、あらかじめ定められた金額を補償 |
自損事故保険 | 相手がいない単独事故による運転者や同乗者のケガ・死亡を補償 |
無保険者傷害保険 | 相手が任意保険に入っていない場合でも、自身や同乗者のケガ・死亡を補償 |
車両保険 | 自分のバイクが事故などで損傷した場合の修理費等を補償 |
これらの補償を組み合わせることで、自賠責保険ではカバーできない損害にも対応できます。
バイクの乗る頻度や用途、リスクに応じて、必要な補償内容を組み合わせましょう。
バイク保険を選ぶ際の注意点
バイク保険に加入する際、どのような点に気をつければ良いのでしょうか。
ここでは、保険選びで失敗しないための注意点を3つ紹介します。
- ロードサービスがあるか
- 「ダイレクト型」か「代理店型」
- 短期間の契約は割高になる可能性がある
ロードサービスがあるか
バイク保険を選ぶときは、ロードサービスの内容にも注意してください。
ロードサービスの内容は、商品によって大きく異なります。
ロードサービス自体の有無だけでなく、以下の対応についても確認しましょう。
- バッテリー上がりの対応
- ガス欠のトラブル対応
- 対応範囲や回数
- 無料の搬送距離
ロードサービスは、「どこまで補償されるのか」「使いやすい内容か」など、事前にしっかり比較しておくことが大切です。
「ダイレクト型」か「代理店型」
バイク保険を契約する際、「ダイレクト型」か「代理店型」かを選ぶ必要があります。
契約方法によって、サポートの手厚さや保険料に違いがあるため注意が必要です。
ただし、ある程度の知識がないと比較や選択が難しい場合があります。
「しっかり相談したいか」「費用を抑えたいか」によって、自分に合う契約方法を選ぶとよいでしょう。
短期間の契約は割高になる可能性がある
短期間の契約は、年間契約に比べて割高になることがあるため注意が必要です。
たとえば、1年契約を途中で解約した場合、未経過分が返金されることがあります。
しかし、一括払いで支払っている場合は「短期率」で計算されるため、単純な月割りとはなりません。
そのため、利用期間が短くても、解約返戻金が少なくなるケースがあります。
また、一般的に、月払いは年払いよりも保険料が高くなってしまうため注意してください。
さらに、短期間では等級が上がらないため、保険料の割引が適用されない点についても理解しておく必要があります。
一時的な利用には便利な短期契約ですが、内容や条件をしっかり確認したうえで判断することが大切です。
まとめ|安全にバイクを楽しむために適切な保険に加入しよう!
バイクに乗る際は、短期利用の場合でも、バイク保険に加入して安全に楽しみましょう。
バイク保険に加入しておけば、もしものときも落ち着いて対応できます。
補償内容をよく確認しながら、自分にとって無理のない保険を選んでください。