バイクを売却するときに最も気になるのは、もちろん買取金額ですよね。
誰だって、自分のバイクを高く買取ってもらえたほうが良いに決まってます。
では、バイクを高く買取ってもらうには、どうすればよいのでしょうか?
また、時期による査定額の変動はあるのでしょうか、あるとしたら、バイクをいつ売れば査定額が高くなるのでしょうか。
実際にバイク買取業者をしている筆者が、バイクを高く売却するためのポイントをこっそり教えちゃいます。
買取業者を比較する
このページをご覧頂いている方は、バイクの売却をご検討されている方が多いと思います。
インターネットで「バイク 売却」とか「バイク 買取」とかを検索するなかで、「買取業者を比較する」という情報を目にされたのではないでしょうか。
実際、バイクの査定額は買取業者によってまちまちですので、場合によっては、同じバイクでも数万円から十万円近い差がでることもあります。
ですから、どの業者に査定依頼を出すかというのは、査定額を決定する重要なファクターとなります。
そうなると、買取業者を比較する必要が出てきて、その結果、買取業者を比較する情報がネット上に氾濫するというわけですね。
たしかに、自分で各業者のことを一つずつ調べるよりも、複数の業者の情報をまとめて掲載してくれている方が、楽ですよね。
しかし、それぞれの業者の特徴などを挙げられたところで、最終的にどれくらいの査定額を出してくれるかというのは、やってみないとわからないところがあります。
バイクを売却するときに知りたいのは、あくまで買取金額についてであり、買取業者についてではない、ということを心に留めておきましょう。
買取相場を知る
バイクの売却について調べていると、バイクの買取相場についての情報もよく目にするものの一つです。
プルダウン式でメーカー、年式、車種などを選択して、買取相場の価格帯が表示されるものや、一覧表で示されているものなど、多くの情報を見つけることができます。
自分のバイクの買取相場を知っておくことで、いざ買取業者に査定額を提示されたときに相場と比べて高いか低いかを判断でき、交渉材料にできるというわけですね。
もちろん、買取相場の情報をおおまかな目安として知っておくことは全くの無駄とは言えませんが、あまり強力な交渉材料とも言えないでしょう。
なぜなら、買取相場というのは(当たり前の話ではありますが)あくまで過去の相場であり、バイクの買取価格は刻々と変化していく(概ね下落していく)ものですから、買取相場=買取価格ではないからです。
さらに言うなら、バイクの状態は1台ごとに異なりますので、タンクに凹みがある、マフラーに擦り傷がある、オイル滲みがあるなどといったマイナス項目があればたちまちそのバイクの査定額は下がってしまいます。
一括査定はアリかナシか
バイクの買取について調べているとき、これまたよく見かけるのが「一括査定」に関するものです。
一つのフォームに入力すると、登録されている複数の買取業者から回答があるというものですね。
上で書いた、買取業者を比較する情報ページに、この一括査定の情報も併せて記載されているケースが多いのではないでしょうか。
たしかに、業者の比較ばかりしていてもしょうがないので、それぞれの業者が査定額をいくらで出してくるかをまとめて知ることができる一括査定はいかにも便利で効果的な方法に思えます。
ただ、この一括査定を申し込むと、各業者からメールで査定額が返ってきて終わりというわけではありません。
バイクの査定は、最終的には現車を見なければ査定額を出せませんので、一括査定を申し込むと、登録業者から一斉に電話連絡が入ることが多いようです。
買取業者としては、出張査定のアポイントを取りたいわけですね。
しかも、一括査定ということは、他の業者にも同時に査定依頼が飛んでいるわけですから、どの業者も我先にと電話をしてくることになります。
したがって、そうした状況が特に問題ではないという方には、便利な部分もあるかとは思いますが、ビジネス的にガツガツした空気感が苦手という方には、一括査定はいささか辛いかもしれません。
時期によってバイクの買取額に差はあるの?
ここまで、買取業者を比較する、買取相場を知る、一括査定を依頼するという3つの行動について見てきましたが、どれもある程度の情報を得るためには役立っても、バイクを高く売却するために直接役立っているとは言い難いようです。
そこで、視点を変えて市場の原理を見てみましょう。
バイクも市場を流通する商品の一つですから、買うにしても売るにしても市場の原理に従って値付けがされることになります。
市場の原理における最も基本的で支配的なものは、需要と供給の原理です。
需要と供給の原理とは、簡単に言えば、買いたい人が多く売りたい人が少なければ、その商品の値段は上がり、逆に、買いたい人が少なく売りたい人が多ければ、その商品の値段は下がるという原理です。
ここで言う買いたい人はバイク買取業者にあたり、売りたい人はバイクのオーナーにあたります。
つまり、バイクを買いたいバイク買取業者が多く、バイクを売りたいバイクオーナーが少なければ、バイクは高く売れるということです。
ここで、スーパーマーケットにたとえて状況を考えてみましょう。
スーパーマーケットはバイク買取業者、スーパーのお客はあなた(バイクを売りたい人)です。
スーパーが割引セールを実施するのはどのようなタイミングでしょうか。
基本的には平日です。
なぜなら、平日は仕事で忙しくてお客が買い物に来てくれないからです。
次に月末です。
どのスーパーも月毎の売上目標があり、その目標を達成するために値下げをしてでも売上を積みたいからです。
また、少し変わった例を挙げるなら、雨の日に特別セールをやるお店もあります。
雨の日には客足が減少するからです。
こうした例は、バイクの買取にも当てはまります。
つまり、平日、月末、雨の日という条件の整った日がバイクを高く売れる日です。
想像してみてください、査定依頼の全くない雨降りの平日、日付けは31日、買取目標まであと少しというところ、1件の査定依頼の電話があったとしましょう。
査定員が急いで査定に行き、査定額を示したところ、お客はその査定額では不満だから売りませんと言いました。
今日は平日、天気は雨、査定の依頼がもう1件来る可能性は極めて低いという状況で、査定員は絶対に目の前の買取を成立させなくてはいけないという気持ちで、査定額を上げてくる可能性が極めて高くなります。
これが梅雨時などで、雨が何日も続いていたりするとより顕著になるでしょう(実際筆者はそういう気持ちになります)。
結論として、時期によって買取額の差はあるかというと、あります。
バイクの買取額が高くなる時期を待つべきか
上でお話したように、時期によってバイクの買取金額に差はあるのですが、では、実際バイクを売る際に買取金額が高くなる時期を待つべきかというと、基本的には、待つべきではありません。
なぜかというと、買取相場のところでも少し書きましたが、バイクの買取価格というのは刻々と変化していくものであり、その変化はおおむね下落という形を取ります。
買取価格が上がる時期を待っている間にバイクに傷がついてしまうかもしれませんし、あなたが乗っている車種にメジャーなモデルチェンジが入って、今乗っているバイクが型落ち扱いになってしまうかもしれません。
そうした極端なことが起きなくても、時間が経つほどにそのバイクは古くなり、それに従って査定は厳しいものとなっていきます。
ですから、究極の「バイクの買取額が高くなる時期」は、「今」ということですね。
まとめ
この記事では、バイクを高く売るための方法を検討し、以下の結論を得ました。
- 買取業者を比較しても査定額が高くなるわけではない
- 買取相場を調べても、相場通りの金額でバイクが売れるわけではない
- 一括査定は便利だが、業者からの電話攻撃には覚悟が必要
- 時期によってバイクの買取額に差はある
- 買取額が高くなる時期を待つべきではない
- バイクが最も高く売れる可能性が高いのは「今」である
以上のことを踏まえつつ、2〜3件のバイク買取業者に絞って買取査定を依頼するのがよろしいかと思います。
あなたのバイクが少しでも高く売れますように。