下取りと買取ってどっちがいいの?
「下取りは安いからやめたほうがいい」とか、
「買取は業者とのトラブルが多い」とか、いろいろ聞くけど・・・
結局何が違うのかよく分からない。
自分にはどちらが向いているのか知りたい。
という悩みを解消するのが今回の記事です。
お伝えすることは以下の3つ。
- 下取りと買取の違い
- それぞれのメリット・デメリット
- 下取りに向いている人、買取に向いている人
バイクとバイク乗りをこよなく愛する「コバヤシ」と「ばんちょくん」が解説します。
基本的なことやからな。1回分かれば大丈夫!
まかせといて!
あなたに向いているのは下取りか買取か、きちんと判断できるようにお手伝いします。
ぜひ最後まで読んでみてください。
バイクの下取りと買取の違いとは?
まず、下取りと買取は何が違うのか?ということからお話ししましょう。
結論から言うと、以下のような違いがあります。
下取り… 今あるバイクと引き換えに、購入するバイクの価格を値引きしてもらうこと
買取 … バイクを売って現金化すること
買取は、読んで字のごとく「業者に買い取ってもらう」ということです。
バイクを売る(業者が買取する)→ お金を受け取る
これは分かりやすいよね。
バイクを売って金にする、シンプルやな。
一方で下取りは、「新しいバイクを買うとき、古いバイクと引き換えに値引きしてもらう」ということ。
バイクを下取りに出す → 下取り分を差し引いた価格でバイクを購入する
別なバイクを購入することが前提であることが、買取との大きな違いです。
「今乗ってるやつあげるからさ、その分安くしてよ」
っていう感じだね?
まあ、雑に言えばそうやな・・・
したがって、次のバイクを買う予定がない場合は買取を選択することになります。
下取りと買取で迷っている人は、乗り換えを検討している場合がほとんどでしょう。
ではバイクを買い換えるにあたって、自分の場合にはどちらが向いているのか?ということを考えていきましょう。
査定額は【買取>下取り】
まず気になるのは、やはり「どちらが高く売れるのか?」ということではないでしょうか。
一般的に、買取のほうが下取りよりも査定額が高い傾向にあると言われています。
下取りはディーラー、買取は買取業者が行う
査定額に差が出る大きな理由は、下取りと買取では取引する相手が違うため。
下取りは基本的にバイク販売店(ディーラー)が取引相手になります。
新しいバイクを買うお店で、古いのを引き取ってもらう形だね。
一方、買取は買取専門の業者が取引相手。
ディーラーと買取業者では、事業モデル(利益を出す仕組み)が大きく違うため、査定内容も違ってくるのです。
具体的にどんな違いがあるのか見ていきましょう。
バイク販売店
- 収益の柱は新車販売と整備
- 下取りしたバイクが売れないと死在庫になってしまう
ディーラーでは、下取りしたバイクは店頭に並べて再販します。その結果として値引き分以上の利益を得られれば良いわけです。
しかし逆に、売れないで残ってしまうと損になってしまいます。
そのため、売れそうにないバイクを下取りすることはリスクが大きく、できれば避けたいのが本音。
そのリスクを小さくするためには、下取り価格を抑える必要があるんですね。
メーカーの正規販売店ではあくまでも新車販売がメインのため、下取りは「新車を売るための手段」という位置付けであり、収益の主軸ではないのです。
これが下取りの査定額が低くなりがちな理由です。
買取会社
- バイク買取に特化している
- 短期間で確実に再流通させるルートを確保している
- 多数のバイクを扱うため1台あたりのコストを抑えられる
買取専門業者は、買い取ったバイクを自社で再販するだけでなく、複数の販路でさばくことができます。
代表的なのは業者オークション。
業者のニーズは多様なため、一般の小売り客相手では売れにくいようなバイクでも短期間で成約しやすく、死在庫を持つリスクを抑えることができます。
加えて専門業者は多数のバイクを買取するため、薄利多売が可能。
スケールの大きさで局所的なリスクをカバーできてしまう部分もあるでしょう。たとえ利益にならない取引が数件あっても、ほかに利益の大きな取引があれば全体としては収益を確保することができます。
そのため、買取業者は安定して高めの査定額を提示することができるのです。
じゃあやっぱり、買取がおすすめってことでいいの?
いや、金額だけがすべてではないやろ。
金額以外の要素をどれくらい重視するかによって選ぶ
高く売れやすいからといって、必ずしも買取りのほうが良いとも言い切れません。
金額以外の要素もあるからです。
人によっては、買取金額よりも下取りにしかない利便性を優先したい場合もあるでしょう。
最終的には金額の差とそれ以外の要素を天秤にかけ、自分が重視する要素を満たしているほうを選ぶのがおすすめです。
バイク買取のメリット・デメリット
では、具体的にはどのような要素があるのでしょうか。
金額以外の部分を含め、まずは買取りの長所と短所を見ていきましょう。
買取のメリット
高く売れやすい
まずは上述したように、買取額が下取りよりも高くなる可能性が高いということです。
これは大きいよね!
バイクの状態が悪くても買取してくれる
買取専門業者は買い取ったバイクをそのまま再販するとは限らず、分解してパーツごとに販売するなど複数の販路を持っています。
そのため、不動車やボロボロな状態のバイクでもまったくの無駄になることはあまりなく、たいていは買取(または引取)してもらえます。
複数の買取会社の中から自分で選ぶことができる
下取りの場合は次のバイクを購入するお店で今のバイクを引き取ってもらうことになりますが、買取の場合は複数の業者のなかから取引相手を選ぶことができます。
買取のデメリット
メリットが目立つように思える買取ですが、ケースによっては見過ごせないデメリットもあります。
売却から納車までの間バイクに乗れない
売却してから次のバイクの納車日まで間がある場合、その間はバイクがない状態になってしまいます。
通勤等で日常的な移動手段としてバイクを使っている人には、とくに不便に感じる点でしょう。
新しいバイクを購入してから古いバイクを売却することで解決できますが、売却したお金を直接新車の購入資金にあてることはできなくなってしまいます。
買取会社と買い替えるバイク販売店は別なので手間がかかる
売却と新車購入を別々に行うことになるため、その分手間がかかります。
手軽に済ませることを重視する人には向かないと言えるでしょう。
加えて、買取業者とのやりとりは慣れないと負担の大きい作業です。
時間がなかったり、交渉が不得手な人には結構ストレスやろね。
トラブルの可能性
専門業者に買取りを依頼する場合、上手く行けば高値で売却できますが、トラブルのリスクもあります。
よくあるトラブルは以下のようなものです。
- ネット査定と出張査定の提示額が大幅に違う
- 断ろうとしてもしつこく居座られる
- 代金がなかなか振り込まれない
慎重に業者を選ぶことで多くは回避できますが、下取りと比べればトラブルのリスクは大きいと言わざるを得ません。
バイク下取りのメリット・デメリット
買取りのメリット・デメリットの逆である部分が大きいですが、下取りにしかない要素もあります。
バイク下取り査定のメリット
手続きの手間が少ない
やはり手続きがシンプルであることが大きなメリットでしょう。
書類さえ用意すればほぼディーラーにお任せで手続きが済んでしまうため、最小限の手間でバイクを乗り換えることができます。
やりとりする相手が1社で済むから、ずっとラクなのは確かだね。
バイクに乗れない期間がない
新しいバイクと引き換えになるので、納車の日まで今のバイクに乗り続けることができます。
(新車購入の場合)ローン組み替えで金利が安くなる
ディーラーで新車を購入する場合、残っているローンを低金利でまとめられる可能性があります。
今乗っているバイクのローンがまだ残っていて、なおかつディーラーで新車をローンで購入する場合は要チェック。
ローン組み直しで、最終的な支払総額がいくらになるか計算しておきましょう。
場合によっては買取金額の差よりも、金利による差額が大きくなる可能性も考えられます。
新車購入だと下取り価格も高めに査定してもらいやすいため、下取りのほうがお得になるケースもあり得るでしょう。
下取りがお得になるキャンペーンを行っている場合もあるから、チェックしてみて損はないで。
バイク下取り査定のデメリット
買取よりも査定価格が低い傾向にある
最大のデメリットは査定額が低くなりがちなことでしょう。
金額を重視するならやはり買取がおすすめです。
状態によっては下取りしてもらえない場合がある
ディーラーでは、不動車などあまりに状態の悪いバイクは下取りの対象にならない可能性があります。
理由は、店頭でそのまま販売することができないから。
下記のような状態の場合は買取を検討するのが良いでしょう。
- エンジンがかからない
- フルカスタムしている
- サビだらけなど、見た目に状態が悪い
- 欠品しているパーツが多くそのままでは公道を走れない
この場合は買取一択だね。
バイク販売店で行われる下取りはクーリングオフが使えない
クーリングオフは、一旦締結した契約を一定期間内なら「やっぱりやめます」と解消することができる制度。
しかし事業所外での取引にしか適用されないため、下取りの場合は対象外となります。
買取と下取りを上手く使い分けるには?
下取りと買取の違いは分かってきたけど、結局どう使い分けるのが良いの?なんだかこんがらがってきちゃったよ。
そやな。どんな人がどっちに向いているかまとめることにしよや。
買取に向いている人=とりあえずなるべく高値で売りたい人
- 乗り換えるかどうかはともかく、今あるバイクを売却したい
- 手間はかかっても可能な限り高値でバイクを売却したい
- 買い換えだがバイク販売店との人間関係やアフターケアは期待していない
- バイクの状態が悪い
まず、買い換える予定がなく手元のバイクを売りたいだけの人、この場合は買取でしょう。
一番シンプルなパターンだね。
また、新しいバイクの購入予定があっても、手元にあるバイクが不動だったり非常に状態が悪い場合も買取。
下取り対象にならん場合やな。
乗り換え予定で、「手間がかかっても何でもいいからとにかく1円でも高く売却したい」という人も買取が良いでしょう。
下取りに向いている人=新車への乗り換えで手堅さを重視する人
バイクを買い換える前提で・・・
- 次のバイク納車まで今まで通り乗りたい
- 新車を購入する
- 手間を省いて、堅実に乗り換えを進めたい
- 付き合いのある正規販売店でバイクを購入したい
言い方をかえれば、たとえ買取金額が下がったとしても、以下のようなポイントを優先する場合は下取りが向いていると言えます。
- 一日でもバイクに乗れない日があると困る
- 楽なほうがいい
- ローンを残してローンで新車購入する
- ディーラーとの付き合いを大事にしたい
現実的には、「面倒だから」というパターンが一番多いかもしれんね。
「簡単・確実」っていう利点をお金より優先したい場合もあるよね。
例外的に下取りで高値買取が期待できるケースとして、バックオーダーが入っている場合があります。
バックオーダーとは、特定の車種について「入荷次第すぐに購入したい」という注文が入っていること。
販売店が在庫を抱えるリスクがないため、状態が良ければかなり高値でも交渉に応じてくれる可能性があります。
しかし売却する側からバックオーダーの有無を知ることができない場合もあため、バックオーダーありきで下取りを選択するのは避けたほうが良いでしょう。
迷うなら同時並行もあり
とは言っても、買取と下取りの金額差がどの程度あるのかにもよるし、バックオーダーが入っている可能性も知りたいし・・・
結局悩んじゃうかもね。
そういうときは両者の査定額を比較してみると良いでしょう。
まずは買取専門業者(できれば複数社)に査定してもらい、おおよその相場感覚をつかみます。
次に新しいバイクを購入するお店で下取り査定をしてもらい、買取業者の提示額と比較しながら交渉してみるのです。
もしバックオーダーが入っていてあなたのバイクをほしいと思えば買取業者よりも高い額を提示してくれるかもしれません。
そうでない場合は、その差額を差し引いても下取りのメリットが勝ると感じればそのまま下取りに出し、金額を優先したいと思えば買取業者に再度連絡すれば良いのです。
複数の業者とやりとりするのが面倒な場合は、一括査定という方法もあります。
一括査定については、以下の記事もあわせてご覧ください。
まとめ
最終的にどちらが最適なのかは、何を優先するかによって違ってきます。
また、取引相手となる査定士やスタッフとの相性も無視できないでしょう。
大切な愛車を引き渡すわけですから、気持ちよく買い取ってくれる相手のほうが良いですよね。
あなたにぴったりな方法が見つかることを祈っています。