バイクに乗っていると節目節目でいろいろな手続きを行う必要があります。
バイクの売買をすれば名義変更、バイクを廃車にするなら抹消登録などといった手続きをされたことのある方は少なくないでしょう。
そして、排気量が250ccを超えるバイクに乗っている方ならば、車検のご経験もあるかと思います。
手続きの種類は変われど、常に気にかかるのが必要書類の存在です。
今回の記事では、バイクの車検の際に必要な書類について解説させていただきます。
バイクそのものは大事にしていても、普段必要のない書類はついついどこかに置き忘れがちです。
いざ、車検のときにそのようなことにならないように、この記事を参考に普段からご準備いただけたら、と思います。
バイクの車検に必要な書類
バイクを車検に出そうというときにまず検討するのが、バイクショップなどで車検代行してもらうのか、それとも自らユーザー車検を行うのかという選択です。
そこで、まずは車検をショップで代行してもらうにせよ、ユーザー車検をするにせよ、共通して必要な書類についてご説明します。
両者に共通して必要な書類は以下の通りです。
- 自動車検査証(いわゆる車検証)
- 軽自動車納税証明書
- 自賠責保険証明書(現在加入中のもの)
以上の3点となります。
これら3つの書類について、個別にご説明します。
自動車検査証
自動車検査証のことを自動車検査証と呼ぶ人はあまりいないでしょう。
では、どう呼ぶかというと、車検証と呼ぶのが一般的です。
そもそも車検証は普段からバイクに積載してなければいけないのですが、車と違ってバイクは積載スペースが少ないので、車検証は自宅においているという方も少なくないのではないでしょうか(本当はいけないんですよ、本当は)。
車検証を自宅に保管している方が、そろそろ車検が近づいてきたからといって車検証があったはずの場所を確認すると、不思議なことにそこに車検証は存在しなかったというのはよくある話です。
車検の満了期限が近づいてから車検証がないとなったら焦ってしまいますので、この機会に所在を確認しておきましょう。
もし、どれだけ探しても車検証が見つからないということならば、陸運局で再発行できますのでご安心ください。
軽自動車納税証明書
軽自動車納税証明書とは、その名の通り、軽自動車税をきちんと納税しましたよという証明書です。
毎年4月末から5月のはじめ頃に役所から納税通知書が届く、あの税金です。
コンビニなどで支払うことが多く、他のレシートと一緒にあやまって廃棄してしまう可能性もありますので、保管しているか事前に確認しておきましょう。
軽自動車税納税証明書を紛失してしまった場合は、こちらも再発行が可能ですが、車検証とは異なり、再発行場所は各役所になりますので、お間違いのないようご注意ください。
自賠責保険証明書
正確に言うと、自動車損害賠償責任保険、一般的には自賠責保険の証明書です。
証明書にジャストサイズのジッパー付きのビニール袋に入っていることが多いと思います。
これは、現時点で加入している自賠責保険の証明書で、車検を受けた後の期間の分では有りません。
ショップでバイクの車検を代行してもらうなら、以上3点の書類を用意して、バイクと一緒に渡しておけばオッケーです。
では次に、ユーザー車検を受けるケースについてご説明します。
バイクのユーザー車検で必要な書類
上記の通り、車検をショップで代行してもらうにせよ、ユーザー車検にせよ、①車検証②軽自動車税納税証明書③自賠責保険証明書の3点は必要です。
ユーザー車検の場合は、それらに加えて以下の書類が必要になります。
- 継続検査申請書
- 定期点検整備記録簿
- 自賠責保険証明書(車検後の期間をカバーするもの)
継続検査申請書
継続検査申請書とは、車検のための申込書のようなものです。
必要書類ではありますが、事前に用意する必要は特になく、車検当日に陸運局で無料でもらうことができます。
事前に記入しておきたいという方には、PDFのダウンロードリンクを以下のご用意しましたので、ご利用ください。
プリントアウトの際には等倍でプリントしていただくようご留意ください。
サイズが変わっていると、陸運局の窓口が小五月蠅いのでw
定期点検整備記録簿
排気量が250ccを超えるバイクに乗る方には法定12ヶ月点検を行う義務があります(250cc以下でも義務はありますが、いちおう)。
その定期点検を行って、私のバイクは問題有りませんでしたよ、あるいは問題のある箇所を交換・修理しましたよという事実を車検の際に係員に示すために定期点検記録簿を提出するわけです。
車検の期間は2年間ですから、その間に12ヶ月点検が2回ある計算になりますが、提出する記録簿は2回目の点検、すなわち24ヶ月目の点検記録簿を提出すればオッケーです。
ショップでバイクの車検代行を依頼した際には、ほとんどのケースでこの法定点検の料金が手数料に含まれています。
ユーザー車検の場合は、点検だけお店に実施してもらってもいいですし(料金がかかりますよ、もちろん)、ご自身で定期点検にチャレンジしてみるのも良いでしょう。
自分で定期点検をしてみたいけど、仕事もあるし、車検までもう時間がないという方には、『後整備』という便利な制度があります。
これは、車検を受けてから、あとできっちり点検整備をやっておきますよという約束をすることで、車検の際には点検整備記録簿の提出をしなくても良いという制度です。
車検証には『点検整備記録簿なし』の文字が記載されますが、それでなにか不利なことがあるかといえば、特に有りません。
後から点検整備したことをあらためて陸運局に示す必要があるかといえば、そのようなことも一切有りません。
だからといって、「じゃあ、点検整備なんて面倒だからやらないよ、ラッキー!」と思ってはいけません。
そもそもバイクの点検整備はバイクの整備不良によって発生しうるリスクから、ご自身や周囲の方の身体・生命を守るためのものです。
ですので、後整備を選択した方は、必ず車検後に(できるだけ早いタイミングで)定期点検を実施していただくようお願いいたします。
自賠責保険証明書
さきほども自賠責保険証明書が必要書類として示されていたと思いますが、あちらは車検を受ける時点ですでに加入している自賠責保険の証明書です。
こちらは車検後の2年間をカバーする自賠責保険の証明書になります。
ショップで車検代行をしてもらえば、次の自賠責保険の加入も勝手にやってくれるので全く気にしなくてよいのですが、ユーザー車検の場合は自賠責の更新もご自身でやっていただく必要があります。
ユーザー車検における新たな自賠責の加入について意外とよくいただくご質問が、「どこで自賠責に加入すればよいですか」というものです。
コンビニで加入するのか、バイク屋で自賠責だけ更新しておくのか、保険代理店に連絡して更新しておくのか…と悩まれる方が多いようです。
まず、コンビニで加入できる自賠責は原付のものだけですので、コンビニはだめです。
車検に先立ってバイク屋や保険代理店で更新しておいて、車検の際にあらたな自賠責保険証明書を持参してもよいのですが、その証書を車検までになくしてしまうかもしれませんし、陸運局に持っていくのを忘れてしまうかもしれません。
そうしたリクスを完全に排除できる、おすすめの方法があります。
それは、陸運局で新たな自賠責保険に加入するという方法です。
そうです、自賠責は陸運局で入ることができるんです!
正確に言うと、陸運局ではなく陸運協会という名前の組織なのですが、陸運局の中に入っていますし、ユーザー視点で見れば、あれはもはや陸運局です。
ですから、わざわざ事前に自賠責を更新しておく必要は有りません。
車検当日に陸運局で自賠責に加入しましょう。
まとめ
ここまでの内容をまとめますと、以下のようになります。
- バイクの車検はショップに頼む方法とユーザー車検がある
- バイクの車検をショップに頼むなら必要な書類は車検証、軽自動車税納税証明書、自賠責保険証明書(既加入)の3点
- バイクのユーザー車検にはさらに継続検査申請書、点検整備記録簿、自賠責保険証明書(新規)が必要
- 『後整備』にすることで点検整備記録簿の提出は省くことができる
- バイクの自賠責保険は陸運局で加入できる
バイクの車検はとても面倒なことのように思われますが、なれてしまえば提出書類も案外少なく、それほど時間もかかりません。
この記事が皆様のバイク車検に少しでもお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。