【カワサキ】W650の買取相場

カワサキ W800

※画像はW800です
それまでの高性能競争から一転し、落ち着いてバイクを楽しむ向きが現れ出した1990年代後半、中型バイク市場はSRやスティードなどをカスタムして楽しむことが注目されていました。

しかし、大型バイクとなると、やはり速さが求められ、市販車で時速300㎞オーバーを目指そうという極端なハイパワー競争が行われていました。

もちろん、バイクは速くてなんぼというところもありますので、それはそれでアリなのですが、持て余すパワーの押し売りに食傷気味の人たちも出てきました。

そんな中、大型バイクでありながら、明らかにこれまでとは異なる楽しみ(あるいはそれが本来の楽しみなのかもしれませんが)を我々に提示するバイクがカワサキからリリースされます。

それがW650でした。

カワサキの往年の名車であるWシリーズを復活させたようなクラシカルなそのデザインと、細部まで作り込まれた圧倒的な美しさは、バイクとの味わいのある関係を求めていたライダー達の支持を受けました。

今回は、そんな1990年代末の大型バイク市場のゲームチェンジャー、カワサキのW650の買取相場についてご説明したいと思います。

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W650の買取実績

ここでは、これまで当店が買い取ったW650の買取実績に基づいた、買取相場一覧表をご覧いただきます。

車種名(型式)、年式、走行距離、買取価格が項目として示されております。

ちなみに、これまでの買取金額の上位から順に15位までを掲載しております。

それでは、W650の買取実績一覧表をご覧ください。

スクロールできます
順位車種名年式(初年度登録)走行距離買取価格
1W650(EJ650A)平成24年10,900km640,000円
2W650(EJ650A)平成21年8,300km550,000円
3W650(EJ650A)平成20年12,200km520,000円
4W650(EJ650A)平成15年3,700km520,000円
5W650(EJ650A)平成16年19,172km508,000円
6W650(EJ650A)平成18年8,118km502,000円
7W650(EJ650A)平成21年28,393km470,000円
8W650(EJ650A)平成14年13,392km468,000円
9W650(EJ650A)平成19年17,372km464,000円
10W650(EJ650A)平成18年10,823km462,000円
11W650(EJ650A)平成15年19,712km410,000円
12W650(EJ650A)平成17年32,101km408,000円
13W650(EJ650A)平成21年12,282km404,000円
14W650(EJ650A)平成20年41,193km396,000円
15W650(EJ650A)平成16年23,556km380,000円

※表中の価格は全て税込表示です

W650買取の傾向と対策

では、上の表からW650買取の傾向を見ていきましょう。

買取価格が50万円を超えているもの(1位から6位まで)を見ると、その年式は最も古いものでも平成15年です。

W650は平成11年から平成20年までの約10年間発売されていましたので、50万円以上の高価買取がされたものは、全て生産期間の後半に製造されたものということになります。

このことから、年式が新しいほど買取価格が高いという一般的傾向がW650の場合にも見られるといえます。

同様に、同範囲の車両の走行距離に目を向けると、どれも20,000㎞以内に収まっています。

通説として、バイクは走行距離20,000㎞を境として価値が大きく変わると言われていますが、W650にもこれは適用できそうです。

40万円台(7位以から13位)ですと、走行距離が20,000㎞を超えるものを見つけることもできますが、その場合は年式が新しめ(平成21年、17年)となっており、逆に年式が古め(平成14年、15年)だとやはり走行距離が短めとなっていることがわかります。

これらのことから、W650の買取相場は年式が新しく、走行距離が短い(目安として20,000㎞以下)のものほど高くなるという、非常に素直な動きをしていると観測できます。

もちろん、車両の状態も買取価格に大きく影響するファクターですので、日頃からバイクの洗浄および点検・整備をしておくことが重要なのは、いうまでもありません(買取のためでなくても、安全に気持ちよく走るために必要なことではありますが)。

W650の歴史と魅力

Wという文字をその車種名に冠するのは、当然かつての名車W1へのオマージュでしょう。

1960年代にアメリカのマーケットを席巻していたBSAやトライアンフと言った英国車を打倒すべく、カワサキがリリースしたのが、650W1でした。

650W1は、見た目はまんまBSAのA7と言った風情のメグロ・K1をその基礎として、メグロ社を吸収合併した川崎重工が作り出したバイクです。

そこからW2、W3と発展していきましたが、DOHC並列4気筒という革新的な技術(Zシリーズ)によって、Wシリーズはひっそりとモーターサイクル史の表舞台から姿を消してしまいます。

しかし、20年以上の時を経て、突如としてWの名が人々の目の前に現れたのです。

それが、1999年にリリースされた、W650でした。

W650の登場は、パワー競争に明け暮れていた当時のバイク界隈に一石を投じることになります。

いかにもクラシックな佇まい(今回はBSAというよりもトライアンフに似てましたが)と丁寧に作り込まれたディテールは見る者を虜にし、W650はたちまちヒット作となります。

ただ古めかしいだけでなく、ライダーの情緒に訴えかけるように、よくデザインされたエンジンのテイストも指示されました。

その後、W400、W800と各排気量で、現代のWシリーズは展開していきますが、W650の人気は衰えることがありません。

その理由は、まずなんと言ってもその排気量でしょう。

かつてのW1が650ccであったことから(実際は624ccでしたが)、Wにとって650cc(実際は675ccですが)こそが由緒正しい排気量なのです。

それだけではありません。

エンジンの特性もW650の人気を支える要因となっているのではないでしょうか。

W650のボア/ストロークは72/83というロングストローク仕様となっております。

反面、W400はボアをそのままにストロークを短くし、72/49というショートストローク仕様です。

では、W800はどうかというと、今度はW650のストロークはそのままに、ボアを拡大し、77/83となっています。

ストローク長こそW650と同等ですが、ボアが拡大しているので比率としては、やはりW650の方がロングストロークといえます。

二気筒のバイクにおいてその鼓動感はライディング時の心地よさを決定する非常に大きなファクターですので、最もロングストロークのW650が好まれるのも肯けます。

また、日本の道路事情において、650ccという排気量が『ちょうど良い』ということもW650人気を後押ししているのではないかと感じております。

まとめ

今回は、カワサキW650の買取相場についてご説明させて頂きました。

ここまでの内容をまとめると、以下のようになります。

  • W650は、平成15年式以降、走行距離20,000㎞以下の物が高価買取の期待度大
  • W650はメグロのK1にルーツを持つ、伝統あるバイクである
  • W650はその見た目はもちろん、ロングストロークの乗り味が魅力である

いかがでしたでしょうか。

この記事の内容が少しでもご参考になれば幸いです。

なお、当店バイク買取番長では京都・滋賀およびその近郊を中心に他店に負けないバイクの高価買取を実施しております。

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それでは、最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。

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